もしかするとタウシュベツ橋梁は、日本で最も秘境の場所かもしれません。
ちょっと大げさですが、訪れる方法や訪れたときの光景を見せられるとそう思うときがたまにあります。
場所は北海道のど真ん中、ダム湖の糠平湖にあります。
近くを走る国道273号の対岸に配線となった士幌線の橋梁の一つが、タウシュベツ橋梁です。
場所はこちらになります。
普通の見学だけなら、夏だと糠平湖近くの国道273号沿いにタウシュベツ展望台はこちらという看板がありますので、その先にある駐車場に駐めて歩くこと10分ほどで対岸に橋梁を見ることが出来ます。
ここからだと、思い立ったらすぐによれるので時間が無い場合や準備が足りないときにとても助かります。
問題は、間近で見ようと思ったときに一気に難易度があがります。
大きく分けて夏と冬では、タウシュベツ橋梁までのアタック方法が変わるので二つに分けて掲載します。
夏のタウシュベツ橋梁へのアタック方法
昔は、下記ストリートビューにある林道入り口から簡単に訪れることができました。
車が一台行けなくて立ち止まっていますが、その先に今ではゲートがあり通年閉鎖されていて、基本は許可された車両以外立ち入り禁止の状態です。
なぜ、ゲートを閉めたかというとタウシュベツ橋梁の人気が高まるにつれて林道へ入る車が増えてきました。
人気が出ると言うことは、普段林道に入ることがない一般ドライバーが増えるとすれ違い走行が求められる道路での、崖への転落事故が増え、またすれ違いが困難な大型観光バスまで突入するまでになり林道の維持管理が不可能と判断されて閉鎖されたいきさつがあります。
ではこの閉まったゲートから先へどうやってすすむかがポイントなので、下にまとめてみます。
- ゲートから歩いてアタック:最も原始的ですが、一番安価で確実で最も利用者の多い手段かも。片道50分ほどなのでトレッキングと考えたら実は一番お勧め!
見た中で一番驚いたのが、撮影旅行で来られた約20名程のおじいちゃんおばあちゃんの団体様。バスが入れないから歩いてタウシュベツ橋梁まで向かったそうで、すれ違い時に「タイミング悪いよ、逆なら乗せてってもらえたのに」と言われましたよ(^^
気をつけて欲しいのがタウシュベツ橋梁付近はヒグマの餌場でもあるので、ちょっと気をつけて下さい。 - ゲートから自転車でアタック:確信犯です。軽車両なので入ったらダメかもしれませんが、マウンテンバイクで向かうと相当爽快なようです。すぐ着きますし、ヒグマと出会っても高確率で逃げられるかも♪
- 現地のツアーガイドに申し込む:一番確実です。車で近くまで行けますしヒグマ撃退スプレーを装備したガイドさんが付き添ってくれるので、ヒグマの心配も少ないです。
申込先は、Npoひがし大雪自然ガイドセンターとなります。料金は当然かかりますが時間的な余裕があれば、積極的に活用して下さい。 - ゲートの開ける鍵を借りるてアタック:難易度の高い方法ですが、マイカーで行けてしかも夜でも昼でも何時でも入れる自由はまさに、魔法の鍵です。
鍵を借りられる場所は、十勝西部森林管理署東大雪支署となりストリートビューを見ると、ちょうどトラックが出ようとしている先にある大きな三角屋根の施設がそれになります。借りられる時間は、支署が開いている時間9時~17時、土曜日曜(祝日も?)休み。返却も施設が開いている時間なので、普通の会社員にはとてもハードルの高い内容となります。大きくは言えませんが、今でもルールが変わっていなければ借りるときは大変でも返却は、ある合い言葉で簡単に返却可能なので、そこら辺はもし借りることが出来たら聞いてみて下さい。
夏のタウシュベツの写真
冬のタウシュベツ橋梁へのアタック方法
夏と違い冬にあると、糠平湖が凍結するので凍った湖面を歩いて向かいます。
なので、アタック方法も大きく二種類だけとなります。
- 現地のツアーガイドに申し込む:夏と同じで一番確実です。日中に行くプラントと夜の星空ツアーがあり、夜の部門が割高となります。雪上を歩くときに便利なスノーシューの貸出もしてくれます。初めて行かれる方はやはり、安全第一でツアーに申し込まれるのを強くお勧めします。片道約50分の道のりです。
申込先は、Npoひがし大雪自然ガイドセンターとなります。 - 自力でアタック:初めて行かれる方にはお勧めしません。ある程度の装備があれば、日中に一度タウシュベツ橋梁まで向かわれて下見し。夜では分かりづらい危険箇所とか把握して下さい。
どちらのプランもスタート地点は同じで、地図上で見ると「五の沢駐車場」に車を駐めて向かいます。入り口には「交通安全ののぼり」が置いてあるのが目印となり、ワカサギ釣りでも賑わう場所なので相当強固な雪の道があるのですぐに分かるかと思います。
防寒対策ですが、日中なら普通の冬着で十分楽しめます。むしろ歩いている最中は熱くなり汗をかくので、着いてから寒くならないように適度に上着を脱ぐなど温度調整が必要です。夜の服装は、上下の服装や靴まで入念に対策が必要です。衣類にあるカイロは良いと思いますし、靴に入れるカイロはつま先とかかとにあると助かると思います。手袋は二重にしてミニカイロを入れておくと、撮影中も手の冷えを和らげてくれます。
一番気になるのが、スノーシューが必要かどうかですが…これは毎年の雪の降り具合に影響されます。ふかふかの雪が多い年だと、正直長靴では歩くのに辛くまた氷と雪の間は意外と暖かく水があるので、歩くたびにベチャッとした感じがもしかしたら近くに氷の穴があるのでは!?と思い出すと精神衛生上これもまた辛くなります。でもスノーシューは、歩き慣れていないと想像以上に体力を消耗するので翌日は筋肉痛が約束されます。
一番良いのが、タウシュベツ橋梁まで向かうコースを注意深く見ると、歩き踏み固まれた「雪の道」を確認できるかと思います…。この踏み固まった雪の道を見つけられたら長靴で快適に早く到着することが可能となります。写真では画面中央やや右から、タウシュベツ橋梁へ向かう雪の道を確認できます。
こちらに、パノラマカメラを使い制作した360°パノラマ写真を数枚にわけて組み合わせた「パノラマツアー」を掲載さて方がいるので、使わせて頂きます。画面中央をクリックするとタウシュベツ橋梁までの道のりが楽しめます。専用機材を用意しないと撮れなかったパノラマ写真も簡単に撮ることが出来るデジカメが登場してから、このようなパノラマツアーが簡単に楽しめるようになりました。
ここからは私が撮影した夜のタウシュベツ橋梁の
360°パノラマや動画、写真を掲載します。