帯広市街地南西には、広大な森林が広がっています。このエリアは「帯広の森」と呼ばれ、昭和50年から100年計画で多くの市民の参加による森づくりが進められています。造成開始から40年以上が経過した現在では、緑地面積も増え、スポーツ施設や園路などの整備も進み、まさに市民生活に溶け込んだ都市公園となっています。
帯広でも雄大な自然を感じられる「帯広の森」を散策してみませんか?
今回は「帯広の森」の中にある「もりのやま」や遊歩道のほか、美味しいジェラート屋さんもご紹介します。
帯広市の展望スポット「もりのやま」
もりのやま
【所在地】北海道帯広市西21条南6丁目 (市民農園サラダ館の東側)
【電話番号】0155-65-4187
【アクセス】とかち帯広空港から30分
傾斜のある道への入り口は市民農園の可愛い野菜の看板が目印です。
展望台前にはキャンピングカーでも利用しやすい広い駐車場があります。
もりのやまは「山」とつきますが、盛り土でできた小高い丘という感じで、階段もあり、小さなお子さまと一緒に登れるサイズです。
「もりのやま」の高さは17メートル。標高95メートルの位置から市街地などを一望でき、夜景も楽しめるスポットとして市民に親しまれています。
十勝らしい自然の景色と街並みが融合したここだけの景色が広がっています。
もりのやまに登ったら見てほしいのが十勝山脈です。写真は11月中旬頃に撮ったもので、山脈が雪の白い帽子をかぶるお勧めのシーズンです。市街地には雪が無い一方で、遠くに見える十勝山脈は白く色付き、特別な美しさがあります。
使うと便利なアプリ『AR山ナビ』
十勝山脈は名前の通りたくさんの山が連なっていますが、今見ている山がどの山かは分かりづらいことが多いですよね。
そんな時におすすめなのが『AR山ナビ』というアプリです。
アプリを起動してスマホをかざすだけでこのように山の名前が出てきます。
百名山として有名な「十勝岳」や「トムラウシ」も見えています。北に大雪山系、西に日高山脈を望めます。
北海道の観光地として名高い富良野から見える十勝連峰を、帯広側からですと反対から見ていることになります。
もちろん、山の名前は知らなくても美しい景色は変わりませんが、北海道の思い出の一つとしてアプリを活用するのも楽しい経験になりますよ。
帯広の森の歴史に思いを馳せつつ自然探索
「もりのやま」は最近完成した場所ですが、もりのやまがある「帯広の森」の構想は古く、帯広の第5代市長が1975年から田園都市事業として市民の憩いの場を計画したのがはじまりです。当初は市街区域をぐるりと森で囲む構想だったようですが、時代に合わせて変化し、現在も植樹をして森は市民の手で進化し続けています。
歩きやすい遊歩道も整備されているので、時間がある方は是非足を伸ばして探索するのもおすすめです。もりのやまから歩いても行けますが、帯広の森の周りは広い駐車場がある施設が点在していますのでキャンピングカーでの移動も可能です。
夏はもちろん、冬は寒い北海道でしか見られないヤチボウズ(谷地坊主)を観察しながら、霜柱の上をザクザク音を立てながら子どもと歩くと良い思い出になりますよ。
森の道案内が書いてある看板です。ヤチボウズの場所も表記があります。
日中はエゾフクロウ、エゾリス、冬はシマエナガと遭遇することもあるので写真を撮りに来ている方もよく見かけます。
探索の後に寄りたい!おすすめジェラート屋さん2軒
美しい景色を見て身体を動かした後は、小腹が空いて甘いものが食べたくなりませんか?
もりのやま近くにおすすめしたいジェラート屋さんが2軒あります。
1軒目は、遠方からもお客が集う人気店「ウエモンズハート」です。
【ウエモンズハート】
【所在地】 北海道帯広市西二十三条南6-13 リバティヒル 広瀬牧場内
【駐車場】あり(もりのやまから徒歩10分)
【営業時間】[4月~10月] 10:00~18:00 [11・12・3月] 10:00~17:00
※1月2月以外は無休(11・12・3月は水曜定休) ※1月&2月は休業
【電話番号】 0155-33-6064
牛農家さんが牛乳からこだわって作っている本格派ジェラートで、季節によって豊富なラインナップも楽しめます。
シングル350円 ダブル450円 トリプル500円 ※コーンと紙カップのどちらかを選べます
左側から「牧場のミルク」「かぼちゃ」「栗」「チョコ&クッキー」です。
11月だったので秋の味覚満載でした。どれも濃厚でとても美味しいです。
お店の敷地内に牛舎が隣接しているので牧場の雰囲気を楽しめます。息子と行ったのですが、廃サイロの中を覗き込んだり探検気分で楽しんでいました。周辺は広い畑も広がっており、北海道らしい景色も堪能できますよ。
店内はNHK連続ドラマ「なつぞら」のイラストがたくさん飾ってあり、外にはパネルや舞台道具の展示も置いてありました。撮影の際「広瀬牧場」さんが酪農監修として所作指導などをされました。
また、事前に申し込みをしておけば酪農体験教室も行っています。
詳しくは広瀬牧場ホームページをご覧ください。
2軒目にご紹介するのは「ジェラートしげ」です。
【ジェラートしげ】
【所在地】 帯広市西19条南4丁目18−10
【駐車場】あり(20台)
【営業時間】 10:30〜18:00 ※不定休 &冬季間はジェラート販売はお休み
【電話番号】0155-67–0317
地元に愛されるケーキ店「あさひや」の東隣にあります。駐車場が広いのでキャンピングカーでも利用しやすいです。
筆者のおすすめジェラートは「知床塩&クッキー」です。塩が効いた濃厚なバニラと相性が良いクッキーがたくさん入っています。こちらのクッキーは隣の「あさひや」のもの。姉妹店ならではのお得な一品です。
シングル360円 ダブル460円 コーンは、メープル・ワッフル・ココア・こうばしから選べ、紙のカップも選択できます。
上が知床塩&クッキー、下が抹茶です。
ジェラートとケーキの両方を味わう旅の贅沢も楽しい思い出になりますね。
旅の終わりやはじまりに帯広市内を訪れる方も多いと思います。キャンピングカーでの旅の思い出の一枚に、十勝らしい平野と白く連なる山脈を堪能しつつ、昔の帯広市長が描いた田園都市構想に想いをはせながら帯広の森と大地を味わい尽くしてはいかがでしょうか。