【霧多布岬】貴重な野生のラッコに出会える旅

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現在日本で飼育されているラッコは、三重県と福岡市の水族館にいる３頭のみ。
国内では一度は絶滅したとされた野生のラッコ。そんな貴重なラッコの生き生きとした野生の姿を、道東の浜中町にある霧多布岬で見ることができます。

霧多布岬概要

◉霧多布岬　基本情報◉
【所在地】厚岸郡浜中町霧多布
【アクセス】とかち帯広空港から車で3時間30分 / タンチョウ釧路空港から車で1時間45分 / 女満別空港から車で3時間

霧多布岬の正式名称は「湯沸岬（とうふつみさき）」アイヌ語の「トプゥ（湖の・口）」、または「トウッ（沼脇）」に由来します。霧多布はアイヌ語の「キタプ（カヤを刈るところ）」に由来し、実際に霧に覆われることが多いため、「霧多布」という当て字になりました。現在は霧多布岬、またアザラシを観察することもできるためアイヌ語でアザラシという意味の「トッカリ」を用いて通称「トッカリ岬」とも呼ばれています。

ラッコの姿を求めて散策へ

2023年4月の下旬にラッコを観るため霧多布岬を訪れました。ラッコは通年観察できますが、5月頃から夏にかけては海霧が発生しやすく、霧で視界が悪いタイミングもあります。霧が晴れるのを待つ時間の余裕を持って訪れるとより安心です。

ラッコが観察できる霧多布岬にある「霧多布岬展望駐車場」は広くてキャンピングカーも停めやすく、トイレもあるので家族連れにも安心です。

駐車場に車を停めて、岬の先端へ向かうと可愛らしい白と赤が印象的な灯台が目に入ります。

岬の先端に立つと断崖絶壁が続き、遠くまで広く力強い風景が眺められます。
そして目線を近くに戻すと、プカプカとお腹を見せながら浮かんでいるラッコの姿がありました。

この日は、アザラシとラッコが仲良く並んで泳いでいる姿もありました。

こちらの写真はデジタル一眼レフの望遠レンズ（70−300㎜）で撮影しました。
カメラの望遠レンズの他、双眼鏡があればその愛らしい姿が間近に見られます。強い風に見舞われることも多い霧多布岬ですが、お腹の上で貝を割ったりくるくると回転しながら泳ぎ回る姿は、ずっと見ていたくなるほどの愛らしい姿です。岬の上から崖下約50メートルのラッコを観察するので、旅の荷物にはぜひ望遠レンズや双眼鏡を忍ばせて観察してみてください。

2023年春現在で約12頭のラッコが確認されています。2016年頃からラッコの姿が確認され、浜中町の皆さんもゆっくりとラッコとの関係を築いている段階です。ラッコは敏感な動物なので、近づきすぎず、決してドローンを飛ばすなどラッコが怖がることをしないよう、マナーを守って観察しましょう。

無料のキャンプ場「霧多布キャンプ場」で絶景の中に身を委ねましょう

霧多布岬から徒歩1分のところに「霧多布岬キャンプ場」があります。
海を一望できる高台にあるこの絶景キャンプ場は無料でテント泊や車中泊が出来ます。もちろんキャンピングカーでの宿泊も快適です。
予約は不要ですが、キャンプ場の利用申し込みを車で5分のところにある「霧多布温泉　ゆうゆ」で行う必要があります。受付対応時間は 10:00〜17:00なのでこの時間内に行いましょう。

キャンプ場のすぐ近くに温泉があるのは大きな魅力。入館時間は午前10時から午後10時まで(浴室利用は午後9時30分まで)です。夜遅くまで入浴できるので安心ですね。
透明の綺麗なお湯に広い洗い場、こじんまりとした岩露天風呂で潮風を感じると、思わず目を閉じ深呼吸してしまいます。

さらにお子様連れには嬉しいキッズコーナーは、広くはありませんが遊具がたくさんあり、夢中で遊び回っている子供たちを見守りつつ遠くまで広がる海を眺めることができます。

そしてここ浜中町は『ルパン三世』の原作者でお馴染みのモンキー・パンチさんの故郷でもあります。温泉の暖簾もお馴染みのシルエットでワクワクします。

浜中町で過ごしていると「ルパン列車」や「ルパンタクシー」「ルパンバス」が走っていたり、「ルパン三世通り」があったり、思わず写真を撮りたくなるスポットがたくさんあります。浜中町総合文化センター内には「モンキー・パンチ・コレクション」がありますので、ルパン好きの方はぜひルパン巡りも楽しんでください。